労働安全衛生規則 第52条の16 第2項は日数を定めておらず、「遅滞なく」行うこととしています。具体的な日数は条文にないため、事業場の規程で決めておく必要があります。
条文は「遅滞なく」とだけ定めている
要件に該当する労働者から申出があったとき、事業者が医師の面接指導を行わせることは、労働安全衛生法 第66条の10 第3項と労働安全衛生規則 第52条の16 第2項に定められています。この実施の時期について、条文の言葉は「遅滞なく」です。「申出から何日以内」という数字は書かれていません。
小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)の本文(p.20)も、実施の時期は「遅滞なく」とするのみで、日数は示していません。したがって、「○日を過ぎたら違反」と言える数字は、条文にもマニュアル本文にもありません。
「遅滞なく」を何日と読むかは、事案ごとの事情によると考えられます。申出を受けたら、医師の予定を確保して日程を決める作業を、後回しにせず進めることが基本になります。
30日という数字は、規程のモデル例にある
マニュアルの巻末(p.36)には、実施規程のモデル例があります。そこには、申出書が提出されてから30日以内に面接指導を設定する、という例が載っています。
これは規程に書く文面の「例」です。法令上の期限ではなく、30日を過ぎたらただちに問題になるという基準でもありません。自分の事業場で規程を作るときに、日数を入れるかどうか、入れるなら何日にするかは、医師との調整のしやすさなどを踏まえて決めることになります。
なお、申出を受けた後の流れも、同じ「遅滞なく」で並んでいます。面接指導のあとに医師の意見を聴くことも、労働安全衛生法 第66条の10 第5項に「遅滞なく」とあります。面接指導を行う医師と日程を、申出の前から決めておくと、この流れに乗せやすくなります。